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冷え症とは

冷え症とは、ほとんどの方が寒さを感じない程度の温度でも手足が冷えてジンジンしたり、背中が寒気でゾクゾクしたりと、手足などの身体の一部や全身に何らかの症状が現れることです。

冷え症の仕組み

人の身体は、暑くなると汗をかき、寒くなると筋肉をふるわせて熱を作ることで、体温を調整しています。体温調整の命令は自律神経が出しており、寒い環境下では体内の熱をできるだけ外に逃がさないように、手足の血管を収縮させます。しかし、不規則な生活やストレスなどが原因で、自律神経がうまく機能しなくなると、暖かい環境下でも血管を収縮するように命令を出し続けるため、血行が悪くなってしまうのです。血行が悪くなると手足の温度が低くなり、冷え症と呼ばれる状態になります。

冷え症を判断する目安

冷え症の方は一般的に、手足と身体の中心部の温度差が、夏場で2度・冬場で5度ほどの差があります。冷え症かどうかを判断するには、おでこに5秒ほどあてた手のひらを、反対の手や足の裏にあてます。あてた際に、あてた場所が冷たいと感じたら、冷え症の可能性があります。足の裏が冷たいと感じたらレッグウォーマーなどを着用して、冷えの対策を行うことをおすすめします。

冷えによる不調

冷え症をそのまま放置していると、様々な不調を起こすおそれがあります。冷え症の原因の一つでもある血行不良が起こると、身体すべての臓器の代謝が悪くなるため、機能が低下してしまいます。他にも、下半身が冷えると腸の動きが悪くなることで便秘や下痢が起こったり、卵巣の働きが低下して生理不順が起こったりするおそれがあります。冷えによる不調を起こさないためには、腹巻きやオーバーショーツなどを着用して、下半身の冷え対策を行いましょう。

冷えが睡眠に与える影響

人は夕方から夜にかけて、徐々に体温が上がっていきます。体温が上がることで、身体の表面や手足から放熱したり、かいた汗を蒸発させて気化熱を発生したりして、血液の温度を下げます。温度の下がった血液が身体中を巡り、臓器の温度が下がることによって眠りに最適な状態となり眠くなります。

しかし、冷えの影響で体温調整がうまくできないと眠りに最適な状態を作り出せなくなるため、寝つきの悪さや浅い眠りなどで悩まされる可能性が高くなるのです。

就寝中の冷え対策

就寝前に身体を温めることで、眠りに最適な状態を作り出しやすくなります。寝つきの悪さや浅い眠りなどで悩んでいる場合は、ぜひ就寝前に身体を温める工夫をしましょう。

・夕食に身体を温める食材を取り入れる
寒い時期に収穫される野菜やショウガ、香辛料を夕食に取り入れてみましょう。

・夕食は就寝する3時間前までに済ませる
就寝中に胃腸が活発に働くとぐっすりと眠ることができなくなるため、夕食は就寝する3時間前までに済ませることが大切です。

・湯船につかる
普段はシャワーだけの方も、睡眠で悩んでいる場合は湯船につかってしっかりと身体を温めることをおすすめします。38～40度くらいのぬるま湯に10～20分ほどつかり、心身ともにリラックスしましょう。

・パジャマやインナーにこだわる
就寝中も快適に過ごせるように、パジャマやインナーも慎重に選びましょう。人は寝ている間も汗をかくので、吸水性と通気性に優れたコットン素材がおすすめです。また、冷えるからといって何枚も重ね着すると寝返りがうちにくくなるので、1枚で暖かいパジャマを選びましょう。